分野概要
医療機関に所属する社会福祉の専門職として、治療・療養中のご本人やご家族の心配ごと、困りごとなどの相談を受けたり、地域の関係機関との連携窓口としての業務と行なっています。病気になったり、怪我をすると日常生活のなかで自分でできないことが増えたり、社会生活が制限されたりする可能性があります。このような時に私たちはご本人やご家族がどのようなことに困っているのか、どのような不安を抱えておられるのか、今後どのようにしていきたいかなどをゆっくりとお話を伺いともに解決策を考えます。
具体的には患者ご本人、ご家族が抱える課題を院内の医療スタッフとも共有しチームで検討を行ったり、利用できるさまざまな制度やしくみなどの情報を集めてお伝えし医療機関で解決できない事柄については適切な機関へスムーズに繋ぐ支援を行なっています。
時には院外の関係機関と連携し他職種によるカンファレンスを開催し、ご本人、ご家族が安心安全な療養生活が送れるよう支援を行います。
この分野で働く社会福祉士の声
Sさん(社会福祉士として働いて4年目)
所属組織での仕事や役割、やりがいなど
離島病院である当院のMSWの仕事は、入院患者様の退院支援や転院支援、外来患者様の療養相談、在宅医療チーム(訪問診療)のマネジメント、カンファレンス開催、地域の各種機関会議への参加等、多岐に渡ります。
入院から外来の患者様との関わり、支援後に自宅等直接地域に出向いてその人らしい生活場面を目の当たりにする事ができた時にはやりがいを感じます。
今の仕事についた理由やきっかけは
私の地元は隠岐の島町です。地元の地域医療、福祉に貢献したいとの思いから今の病院に就職しました。離島病院の MSW として、より地域に密着して地域住民の方の支援に関われるところ、顔の見える関係性で関係機関の方と連携がとれるところに魅力を感じています。
社会福祉士の魅力とは
患者支援の中で行われる他職種カンファレンスに専門的な気付き・知識を持って参加し、他職種間で患者様にとっての最善を検討し、実際の支援に結びついた時は大きなやりがいを感じることができます。また患者ご本人・ご家族との日々の関わりの中で「ありがとう」と声をかけていただくことが毎日の活力に繋がります。
島根県社会福祉士会の魅力とは
他機関に所属する社会福祉士と機関の垣根を越えたつながりはとても心強いです。日々の業務の中で受けた相談で、所属機関の役割や自身の知識・経験のみでは解決できない場合、他機関の会員に相談することがあります。会員同士で情報交換をすることで、お互いのスキルアップにつながっていると思います。
今後、身に着けたいスキルや取り組んでみたいこと
昨今のコロナウイルスの流行で対面での勉強会、研修会へ参加する機会が激減している現状があります。状況が許せば多くのそういった機会に参加し、それまでの自分にはない気付きや視点を身につけ職場や地域へ還元していくことが目標です。